会社員とフリーランスの保険

会社員を辞めてフリーランスになると、さまざまな保険制度が変更になります。多くの公的保険は会社員に対して適用されるものなので、個人事業主となるフリーランスでは利用できないのです。たとえば、雇用保険や労災保険といったものが挙げられるでしょう。また、厚生年金や健康保険も脱退しなければなりません。こうした保険は手続き上、会社を通して加入したり、会社そのものが保険加入者として利用したりしているものです。そのため、その会社を退職するのであれば、脱退する形になります。

保険料についても、会社側が全額もしくは半額程度を負担してくれていました。しかし、フリーランスになると保険料は全額自分で負担する必要が出てきます。その結果として、フリーランスの方が負担分が多くなるのが実情です。加えて、保険はすべて自分で改めて加入手続きする必要があります。年金は国民年金のみで、健康保険は国民健康保険もしくは国民健康保険組合に入るか、前職の会社の保険を任意継続するかです。フリーランス向けの公的な雇用保険は存在しないので、民間の保険会社の商品を選んで加入しなければなりません。

さらに、会社員の場合は保険料の支払いが給料からの天引きなので、納めているという感覚があまりないこともあるでしょう。しかし、フリーランスには天引きは存在しません。そのため、口座振替などの手段で自ら支払うことになります。ついつい支払いを忘れてしまう可能性もあることから、十分注意しましょう。